なぜ「3歳未満」なのか──早期支援を掲げる支援者の譲れない線引き

アイキャッチ

「こども療育相談室ぷろんぷと」は、千葉県・東京都エリアを中心に、
ご家庭に出張して療育を行っています。

当相談室は、相談の受付に際して、
お申込み時点で3歳未満」という対象年齢を設けています。

この件について、親御さんからすれば──

どうして3歳未満なのですか?

という疑問を感じられるでしょうし、実際に質問をいただきます。

今回の記事では、その理由と当相談室の方針についてお伝えします。
どちらかといえば“相談をしようかどうか検討している”という方に向けた記事です。

そもそも「こども療育相談室ぷろんぷとって?」という方には、こちらがおすすめです。
👉プロフィール
👉よくある質問

目次

「早期支援が大切」と言いながら、早期に向き合っていなかったらおかしい

2025年だけで約50本のブログを書きました。

様々な記事を書きましたが、私が書く記事の結論は、
根本のところではいつも同じです。

支援は早期に始めましょう

正直なところ、これしか言っていません。
読む人からすれば「また同じこと言っている」と感じられるかもしれません。

ですが、現場で働き始めて15年、開業して10年。
早期支援の重要性は、全く揺らぐことのなかった結論であり、もはや真理とすら思っています。

そんなふうに「早期支援が重要」と言い続けているにも関わらず、

「どんな方でもお引き受けします」

と言い出してしまったら、矛盾していますし、何より姿勢がブレブレです。

なので、相談をお引き受けする年齢はいつまでなのか、
その“線引き”を設けることにしました。

この線引きとは、私にとって、
早期支援の『早期』とは一体いつまでなのか、という問いでもありました。


では、「早期」とはいつなのか──「3歳未満」である理由

早期発達支援の「早期とはいつまで?」という問題。
結論から言えば、冒頭の通り──

お問い合わせ時点で3歳未満

という結論に至りました。


乳幼児期の子をもつ親御さんが、お子さんの発達や行動に違和感を抱く時期について、
早い方では1歳前後くらいかもしれません。

自治体の1歳半健診がきっかけになる場合も多いですし、
2歳前後になれば、ほとんどすべての親御さんが“何かしら”を感じる機会があると思います。

私は──

2歳頃までに感じた“何かしら”を、親御さんがどう取り扱ったか

この点に特に注目しています。

例えば、健診で指摘を受けることもそうですし、
地域の発達センターや療育機関をすすめられる場合もあるでしょう。

我が子の様子について本やネットで調べれば、
何かしら診断名が目に入ることもあるはずです。

様々な経緯がある中で、2歳を起点とした「1年間」、つまり「3歳になるまで」に、
縁あって私の相談室に辿り着いた方をお引き受けしようと考えました。


「3歳まで様子見」という言葉と、そこで生まれる分かれ道

もう1つ大切な視点があります。
支援現場にいると何度も耳にする、もはや害悪とも言うべき言葉があります。

それは──

様子を見ましょう

これです。

我が子の発達や行動を心配している親御さんに対して、
この言葉で支援を遅らせるというパターンが悪しき習慣として多く見られます。

この点については、過去記事でもはっきりと指摘しています。
📒専門家の「様子見でいいですよ」は本当?──支援が遅れる前に知っておきたいこと

実際、我が子の発達が気になりながらも、
この言葉をきっかけに、問題を先送りにされた親御さんを数多く見てきました。

そして、もしかすると私の個人的な経験に過ぎないかもしれませんが、
その様子見に「3歳まで」という恣意的なラインが設けられるパターンが非常に多いのです。

2歳前後に感じた違和感を約1年間も様子見してしまったら、
機会損失はあまりにも大きいです。

幼児期の1年間と、成人の1年間ではその「重み」が全く違います。

残念なことではありますが、保護者がこの言葉をどう受け取るかが、
そのご家庭にとって「大きな分かれ道」となってしまいます。


「様子を見なかった方」をお引き受けしたい

当相談室では、実際に私の支援を受けられた方の声を紹介しています。
📒保護者の声

これらの文章は、私の方で加筆修正を一切していませんし、
内容については、親御さんに全ての裁量をお任せしています。

驚くことに、いずれの体験談でも、
支援者から「様子見」を提案されていました。

しかし、ここで注目いただきたいのは、
そのような専門家からの提案に対して、親御さんがどう反応したかです。

実際の声から抜粋すると──

  • 果たして「様子見」でいいのかと考えるようになりました。
  • 待っていられずに自分で専門医を受診しました。
  • 将来の自分達のために療育を受けようと決心しました。

このように、皆さん“専門家”の言葉を鵜呑みにせず、
早期療育へのアクションを起こされました。

特に取り上げたいのは──

早いうちから子供に様々な適切な経験をつませてあげることに悪い要素はない

この言葉です。

至極当然な考えですし、まさに仰る通りなのですが、
実際このように考えて行動できる親御さんは少ないです。

だからこそ、私はこのような親御さんを心から尊敬しますし、
一支援者として、是非サポートしたいという気持ちになります。


良い発達支援を行うために──価値観のすり合わせがしたい

幼少期から支援を開始すると、短期間ではなく、年単位のお付き合いになります。
開業当時にお会いしたお子さんたちは、まさに「青年期」に突入しています。

長年の関係になるわけですから、やはり「価値観」の一致は大切です。
価値観と言っても様々な切り口があるので、1つだけ例を挙げると──

問題が大きくなる前に、予防することの大切さ

これに共感いただけるかどうかです。

私が初めてご自宅に訪問するとき、お子さんの年齢は2歳前後です。
その際、1年後の幼稚園入園、数年先の就学、そしてその先の将来など、
未来に起こるかもしれない懸念をお伝えする場合があります。

支援がスムーズに進むご家庭は、その見通しを伝えると、
すぐに“ピン”とくるような反応をされます。

その日初めて会った人間の言葉でも、
「なるほど…」「確かに…」と受け止めてくれます。

一方、この時点で「どうもしっくりこない…」という反応をされる親御さんの場合は、
支援が上手く進まないですし、早期の段階で私から相談を継続しない旨を提案します。

もちろん、人としての良し悪しではありません。
やはり「価値観」です。

お引き受けする年齢を「3歳未満」としたのは、決して事務的ではなく、
早期支援の価値観を共有できるかどうかの目安の1つと考えています。


終わりに──個人で運営するという現実と、それでも続けたい理由

「こども療育相談室ぷろんぷと」は、私が一個人で運営しています。

そのため、お引き受けするかどうか判断する際、
どこかで線引きが必要になるという側面があります。

たとえば、対象年齢を3歳未満とお伝えしていても、
「そこをなんとか…」というお問い合わせがあります。

早期からアクションを起こしてきたものの、
なかなか良い支援先に出会えず、3歳を過ぎて初めて当方を知った方もおられました。

遠方のため、お断りするケースもありました。

これらについては、「ごめんなさい」としか言いようがありません。
個人の事業であることの限界は日々痛感しています。

お問い合わせをお断りすることも多いですが、
それでも1組でも多くのご家庭に関わりたいという気持ちで10年間続けてきました。

これからも続けていくつもりです。


当相談室では、行動分析学をベースとした療育支援を行っています。
支援者がご自宅に出張し、親御さんの目の前で支援を行います。

こちらよりご相談ください。

当相談室のご案内
  • 対象年齢: ご相談時点で3歳未満のお子さま
  • エリア: 千葉県・東京都を中心に出張対応
  • 支援方法: 応用行動分析学(ABA)に基づいた支援プランを個別にご提案
  • サポート内容: ご家庭での療育支援、親御さんへの具体的アドバイス

📩 お問い合わせは下記フォームよりお願いいたします。

目次