言葉の遅れに気づいても相談できない理由──親御さんの前に立ちはだかる“見えない壁”

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言葉の遅れに気づいても、すぐ相談できないのはなぜか

開業から10年経ち、これまで数多くのお問い合わせをいただきました。
その中でもっとも多い悩みは──

「言葉が遅い」

など、発語・コミュニケーションに関する相談です。

周りの子たちがおしゃべりしている、二語文まで話している、
そんな中、我が子は単語も出てこない。

誰かに相談して「うちの子も遅かったのよ…」「男の子だから…」と言われても、

そうじゃない気がする…


と、釈然としない気持ちになる。

ネットで「2歳 言葉が出ない」と調べても、
我が子に合った方法や解決策なんてどこにも書かれていない。

そんな悩みを抱えた親御さんが、私の相談室に問い合わせをくださるわけですが、
何の迷いもなく相談を依頼される方なんて、ほとんどいません。

数年後、改めて聞けば「もっと早く相談しておけばよかった」と仰るとしても、
その当時は「相談する」の前に、いくつもの『壁』が立ちはだかっていたのです。

今回の記事では、言葉の遅れを相談したいと思いつつも、
親御さんの前にどのような壁があり、あと一歩が踏み出せないのか──

私が現場で親御さんから教えていただいた『壁』について、お伝えしたいと思います。

📒実際に相談された保護者の体験談です
言葉の遅れに悩んだ1歳8ヶ月の子どもが“おしゃべりな子”に──教育相談を受けた保護者の体験談


『そのうち話すかも…』と様子見してしまう“期待の壁”

でも…もう少し見てたら、自然に出るかもしれないし…

まずは、このような親御さんの“漠然とした気持ち”です。

そもそも、言葉に限らず、子どもの発達は個人差が大きいものですから、
「早い子」「遅い子」が出てくるのは当たり前です。

周りのお友だちはおしゃべりしているのに、自分の子は話さない。

このような状況であったとしても、別に「早さを競い合っている」わけではありません。
誰かや何かが「悪い」わけでもありません。

すると、親御さんの心中は穏やかではなかったとしても、
相談というアクションを起こすきっかけにはなりにくいわけです。

実際、2歳で無発語だった子が3歳になって爆発的に話し出す──
そんな事例は、ネットで探せばいくらでも見つかります。

じゃあ、うちの子の場合は?

と一瞬立ち止まって考える。

でも考えれば考えるほど、どうすればいいのか分からなくなり、
どこかに相談するという選択肢は後まわしになるわけです。


『私のせい…?』と自分を責めてしまう“自責の壁”

さて、先ほど、

>誰かや何かが「悪い」わけでもありません。

と言いました。

しかし、当事者である親御さんにとっては、そう単純には割り切れません。
ここは直球で書きますが──

私が悪いのかもしれない…

という自責の念が、多かれ少なかれ、どこかで頭をよぎります。

パートナーや親族が「あなたの子育てが悪い」と責め立てるケースもありますが、
たとえそうでなかったとしても、特にお子さんと接する時間の長いお母さんほど──

自分の子育てや関わりが言葉の遅れに影響しているのではないか

と考えてしまいます。

このような想いから、相談しようという決意に至ることもあるかもしれませんが、

「自分が悪い。だから相談しようと思った」

というストーリーは、相談を受ける私としても内心とても辛いです。

ある親御さんは──

当時は、私の子育てが、負けたような気持ちになっていました

と、後から振り返った方もいます。

本来、勝ち負けの話ではありませんから、この考え自体は不合理です。
でも、その“不合理な表現”こそが、当時の葛藤や混乱をよく表しているように思えるのです。

相談することが“敗北を認める”という意味合いになってしまうのであれば、
相談のハードルが高くなるのは、ごく自然なことです。


『障害かもしれない…』が支援を躊躇させる“恐怖の壁”

言葉が出ない、呼んでも振り向かない、視線が合わない。

言葉やコミュニケーションに関する違和感を覚えた親御さんは、
必ずそれをネットや本で調べます。

そこで目に入るのは、「自閉症」「知的障害」「言語発達遅滞」など、
親御さんの胸をギュッと締め付けるような専門用語の数々です。

最初は文字なんて頭に入ってきません。

まず浮かんでしまうのは──

障害があるということ?

という“受け入れがたい疑問”です。

それでも意を決して読み進めると、
これまで悩んでいたことや、我が子にも当てはまる行動が次々に書かれています。

そして、取るべき行動としては、公的な支援機関や専門医療機関への受診、
そして早期の療育が望ましいとされています。

しかし、そこからすぐ動き出せる親御さんは、ほとんどいません。
「我が子が障害児なの?」という考えが頭から離れませんし、何よりも──

「そんなこと、認めたくない」

という気持ちが自然に湧き上がってしまうからです。

これは、先ほどの“敗北”の話にも通じますが、
当初思い描いていた子育て像が、音を立てて崩れていく瞬間でもあります。

📒親御さんに重くのしかかる診断名。親御さんのリアルな声が参考になります。
“様子見でいいのか”と考え続けた日々──1歳8ヵ月で相談されたお母さんの声


早期発達支援は“高い壁”──だからこそ一歩目が重い

ここまで読んで、胸のあたりが少しざわついているかもしれません。
でも、ここで一つお伝えしたいことがあります。

早期発達支援って、めちゃくちゃハードル高いんです。

私が日々お会いしているクライアントは、
そんな壁を乗り越えて、問い合わせまでたどり着いた方たちです。

一言で言えば──

強い

本当に、これに尽きます。

ですが、最初から凛とした親御さんばかりかと言えば、決してそうではありません。

我が子の発達や言葉の遅れを相談すること自体に勇気が必要ですが、
実際には、相談が開始されてからも、親御さんは多くの壁に直面し、戸惑います。

これまでの子育てや関わり方を大きく見直す場面がたびたびあります。
親御さんにとって耳が痛いことを、私がお伝えすることだって、一度や二度ではないでしょう。

他のお子さんなら数回で覚えられることでも、
粘り強く、長い期間をかけて根気よく練習しなければならない場面もたくさんあります。

でも、この過程こそが、親御さんを“強くしていく”のだと、
開業から10年経った今、改めて実感しています。

最初のお問い合わせにあたって、私が親御さんに求めるものは──

  • 困りごとを誰かに相談してみようという「勇気」 
  • 支援やアドバイスを、まずは聞いてみようという「素直さ」

この二つだと思っています。

②は、最初は半信半疑でも構いません。特に大事なのは①です。
この両方があって、それでもうまくいかなかったら── 

そのときは全て、私の責任です。


言葉の遅れに向き合うために必要なのは“勇気と素直さ”だけ

言葉の遅れは、最もよくいただく相談です。

出張カウンセリングでは、ご家庭に直接うかがい、それまでの経緯を丁寧に伺います。

そして、家庭の中で行う具体的な練習方法を、私がお手本としてお見せします。
それを親御さんにも宿題として取り組んでいただく形になります。

お子さんへの練習だけでなく、
家庭での関わり方についても、具体的にアドバイスします。

  • どうすれば言葉やコミュニケーションが伸びていくのか
  • どんな関わりが言葉や発達にブレーキをかけてしまうのか

このようなことを、1つずつ分かりやすくお伝えします。
過去の記事にもまとめていますので、よろしければ参考にしてみてくださいね。

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  • 対象年齢: ご相談時点で3歳未満のお子さま
  • エリア: 千葉県・東京都を中心に出張対応
  • 支援方法: 応用行動分析学(ABA)に基づいた支援プランを個別にご提案
  • サポート内容: ご家庭での療育支援、親御さんへの具体的アドバイス

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