「知らない人が来ると泣き続ける」──初回相談のわずか15分で変わった子どもの話

アイキャッチ
目次

「知らない人が来ると泣き続ける」──初回相談、わずか15分で解決した話

私は、千葉県で出張による療育を10年以上続けています。

あるお母さんから、こんな相談がありました。

親以外の人とやりとりすることができません……。

私が詳しく話を伺うと──

誰かが家に来ると、“くたびれたぬいぐるみ”みたいになって、シクシク泣き始めます……。

初回相談の日。

なるほど、確かに私がご家庭に入ったときには、部屋の角でうなだれてずっと泣いています。まさしく「くたびれたぬいぐるみ」の状態です。

言葉の遅れやかんしゃくなど、親御さんにはいろいろな悩みがありました。でも、お母さんは何よりこの様子を気にしていました。

ダイニングテーブルでお母さんと話していた私は──

これすぐに直るので、早速初めてもいいですか?

と、確認して支援を開始します。実際この問題、初回相談の15分で直しました。


知らない人が来ると泣く子への関わり方──「目を合わせない・声をかけない」という技術

お母さんに用意してもらったのは、普段使っているお皿と、本人が大好きというグミのお菓子です。グミはハサミで半分に切ってもらいます。

私がお皿にグミを一切れ乗せ、部屋の角にいる本人の目の前に無言で置きます。

  • 手渡しではなく
  • 「どうぞ」と声もかけず
  • 目も一切合わさない

目の前にお皿を置いて、すぐに退散です。

受け取る、受け取らないもあなたの自由。
食べる、食べないもあなたの自由。

そんな状況です。

いや、さすがに食べるわけ……

……(パクッ)

食べる!?

これが最初のステップでした。

ここまで来れば、この子と仲良しになっている未来を、私は容易に予測することができます。


ファミレスのロボットのように──人見知りの子との距離を縮めた方法

さて、空っぽの皿を回収して次のターンです。

こんな一切れで満足するわけがないことは分かっているので、再びグミを乗せ、今度は小声で「どうぞ」と呟きながら、子どもの前に皿を置きます。

こんな感じで、支援者の私がダイニングテーブルと部屋の角を行ったり来たり。まるでファミレスで料理を運ぶAIロボットです。

もちろん、運ぶ度に子どもはパクパクと食べます。

手を伸ばすのも、食べるのも早くなってきた?

いいところに気が付きましたね!

もちろん、私はロボットですから、顔をのぞき込んだり、不用意に近づいたりしません。

これを数ターン繰り返した後、いよいよ私の手のひらにグミを乗せます。

でも私はロボットですから、私の手はお皿です。子どもの顔なんて見ません。むしろ背を向けています。

いや、さすがに人からは…

パクッ

(爆笑)

その後は省略しますが、開始から15分後には、お互いに向き合った状態でも、私が手渡したグミを受け取ってくれるようになりました。

はい、コミュニケーションの成立です。私が帰る前には、一緒にシール遊びもしました。

これが、私が予測していた未来です。


出張療育のメリットは「家庭の困りごとをその場で解決できる」こと

昔、ある映画でこんな名言がありました。

「事件は現場で起きているんだ!」

出張療育は、まさにその通りです

困っていることや悩んでいることは、生活の場である家庭で起こっています。そして──

それを、その場で解決する。

これに尽きます。

言葉の遅れ、コミュニケーション、かんしゃく。親御さんが深く悩んでいることに対して、どう練習するか、どう改善するか。

出張では、ご自宅の環境をそのまま使って、私が具体的にお見せします。

すると、お子さんの発達や行動について、

どうすればいいの……

と、思っていた親御さんが、

「これならできるかもしれない」
「こうすればいいのか」

と、実感できる。

この流れをつくることが、出張療育のメリットであり、一番の目的なのです。


自閉症・緘黙でもテンプレートなし。一人ひとりに合わせた療育を当日その場で提案

このようなスタイルの支援では、アドリブの要素が大きいです。

その日初めてお子さんや親御さんに会う。家の中がどのようになっているか、どんな悩みがあって、どんな課題があるか──

これらは、当日お会いするまで分かりません。

何を提案するか。何を見せるか。どのように説明するか。これらを、その日・その場で判断しなければなりません。

それこそ「笑点」や「IPPONグランプリ」のように、お題を出されてすぐに答えるようなものです。

私はそれが楽しいと思っています。しかし、やはり厳しい。うまくいかなかったら、全て私の責任ですから。

そもそも、支援に「マニュアル」なんてありません。

「自閉症の子にはこう」「緘黙の子にはこう」というテンプレートではなく、目の前にいる〇〇くん、〇〇ちゃんに合わせたやり方を提案する。

それが私の仕事です。

ご家庭にあるものを使い、その子に合った練習方法を考えた別の事例も紹介しています。

👉 言葉の遅れに対する出張療育とは?──家庭で見つける、その子の「使える言葉」


お手本を見せて終わりにしない。親御さんが実践できるまで寄り添う出張療育のコーチング

もちろん、お手本を見せて終わりではありません。親御さんが実践できるように、全部コーチします。

初めてテニススクールでサーブを打つとき、コーチはお手本を見せ、アドバイスをしてくれますよね。

サーブが相手コートに入らず、コートの外へホームラン。そんなことも想定内です。

初めてラケットを握った人が空振りしたからといって、笑ったり怒ったりする人は、あまりいないでしょう。

私も絶対に怒りません。やり方を見せ、アドバイスをして、一緒に練習する。丁寧にやれば、良い行動がどんどん出るようになることは、先ほどの例の通りです。

こうした出張療育の実際は、漫画にも描きました。

ご興味のある方は、ぜひ無料の冊子をお取り寄せください。


こども療育相談室ぷろんぷとの出張療育が、実際にどのように始まるのか──

こちらの漫画で紹介しています。
冒頭の11ページはこちらから読むことができます。

出張療育を漫画で紹介しています

言葉が出ない、名前を呼んでも振り向かない、かんしゃくが激しい──。
実際のご家庭をもとに、出張療育がどのように始まり、親子がどう変わっていくのかを漫画で紹介しています。

冒頭11ページを公開中。全編冊子は無料で郵送しています。

当相談室の出張療育をご希望の方は、下記よりお問い合わせください。

出張療育をご希望の方へ

対象は、お問い合わせ時点で3歳未満です。
千葉県・東京都近郊のご家庭へ訪問し、初回から具体的な療育とアドバイスを行います。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次